Amazon audible を使ってみた


Posted on Tue, Oct 4, 2016
Tags amazon, audible

定額聞き放題サービス

定額オーディオブック聞き放題サービスのAmazon Audible を1ヶ月無料とのことで試してみました。 以前、レビューしたKindle Unlimited といい、Amazonのまわしものみたいになっていますが、定額音楽聞き放題サービスを除くとやはりAmazonは定額サービスが充実しています。 Amazon Audible はUnlimitedよりも昔からあるサービスで、月1500円と少しお高めな値段設定となっています。

まあ、一ヶ月でいいかな

Kindle Unlimited の方も品揃えから一ヶ月間面白そうな本を読んで、もういいやとなりましたが、Amazon AudibleKindle Unlimited よりはビジネス、小説と充実していましたが、一ヶ月間使い続けていると大体満足してしまいます。

1ヶ月間のうちに新しいコンテンツが配信されることはなく、ランキングは大体同じブックが上位を占めたままとなっています。 Unlimitedもそうですが、定額サービスを持続させたいのであれば、ランキングの更新と「この月は今話題のあの本を提供します!」みたいなセールを行えばよいと思うのですが。

Kindle Unlimited講談社の抗議 にもあるようにコンテンツの拡充と定額料金の狭間で揺られている感があります。 やはり、月々1000円あたりの価格設定では提供できるコンテンツに限界があるのでしょう。Appleも Apple Musicでミュージシャンにお金を払おうとしなかったという前例がありましたし。

良いところ

色々と言いましたが、Audibleにはもちろん良い点があります。

  • 書籍の文字すべてを読み上げると2時間ほどになりますが、それをまとめた要約版が20分ほどで提供されています。こちらはさくっと内容を知りたいときに便利です。
  • 語学はオーディオブックの良いところで、学習用の素材として使い続けるのは良いと思います。
  • コンテンツのカテゴリに「落語」があるのは珍しいです。立川談志とか三遊亭圓楽などの代表的な落語はありますが、人物にかなり偏りがある(4名ほど)のが難点です。

聞いてみたオーディオブック

メディアの仕組み

池上彰さんと津田大介さんの対談を書籍にしたものです。これは要約ではなく、全文がオーディオブックになっているのが良いです。 NHKに入社してジャーナリストの王道を通ってきた池上さんとネット記事から始めてメルマガや独自メディアを立ち上げた新しい形のジャーナリストである津田さんの考え方の違いと逆に同じ点を聴き比べるのが面白いです。

どちらも新聞やテレビといった既存のメディアの良さと悪さ、SNSやネット記事といった新しいメディアの良さと悪さをよく分析されていて、じゃあその中で自分ができることはなんだろうということを考えている点が共通しており、それがジャーナリストの素質でもあるのだろうという気がします。 また視聴率、ページPVが評価として使われる中で、「事実のみを書く」「地味でも重要なことは逃さない」ことの難しさとその重要性が挙げられており、特に3.11の原発事故では既存のメディアに原発担当の人がほとんど育成されておらず、政府の言ったことをそのまま書くことしかできなかったことを問題点として指摘しつつ、その反省を生かして既存のメディアも変わりつつあるということを説明していました。

最速の仕事術はプログラマーが知っている

IT界では言わずと知れた清水亮さんの書籍の要約版。プログラマーの働き方をその他の職業に生かす方法が述べられています。 KISS (Keep It Short and Simple) 原則の話や DRY (Don’t Repeat Yourself) の話があげられています。

要点としては仕事は効率的に簡潔にするために「同じことは繰り返さないのとシンプルさを維持する」ことが重要だということです。 簡単なところでは、署名を名前だけでなく、「いつもお世話になっております。〜の〜です。」 まで設定してしまうことや、キーボードの入力方法 IME などで登録をしておくなどが例示されています。

ただ、やはりプログラマーでない方が実際に作成するのは難しいようなツールの話なども挙げられていて、個人的には「世の中には色々な便利ツールがあるので、その使い方を学んでみると仕事の効率が上がる」という切り口の方が良かったのではないかという気がします。最近では仕事効率化に役立つツール(SlackやSkypeなど)や機能(Air Drop)などがあるので、そういったものを探す方法などがあれば良かったと思います。

人工知能は人間を超えるか

最近はディープラーニングの話でよくメディアに登場する松尾豊さんの書籍。 人工知能の歴史とディープラーニングのブレークスルー、そしてそれにより世界がどう変わり得るのかを述べています。 ディープラーニングは「機械が抽象的な特徴という概念を自動的に得られるようになった」という点で確かに革新的な発明だとしつつも、明日明後日に世界が変わるというほど世の中は単純ではないことを指摘しており、大学で機械学習の研究をしていた身としては同意することが多かったです。

次の大きな課題として個人的に考えているのは、「機械が獲得した特徴に対して、どうやって言葉を与えるのか」という問題です。 例えば、猫という特徴を獲得した場合に、それを猫だと教えてあげれば、人間が「猫を探して」と機械に命令することができますが、じゃあ、虎を見つけてきたときに「正解」とするのかどうか。 「正解」にするなら、どう言葉を与えるのかというのが問題です。

三遊亭圓楽「死神」

落語の名作である「死神」です。オペラの話が元だったのだとか。 最近はプレゼンテーションの手法として注目されている落語。その話の落とし方や聴衆の引きつけ方などは学べるものがあります。

立川談志「かぼちゃ屋」

客にかぼちゃを売るときは上を見るんだという言葉の意味を素直に受け取った与太郎の話で、言葉のあやということを考えさせられる一作です。

困難な成熟

ホンモノの日本語を話していますか?

人を動かす言葉の技術

仕事におけるコミュニケーションは「相手に行動してもらう」ことが目的のため、すぐに動いてもらうための言葉を「アクション言葉」と定義して、そのいい回しに変える方法について書かれた書籍です。