ゲーム界のトップに立った天才プログラマー

任天堂の元社長・岩田聡さんの記録

2015年に急逝された任天堂の社長、岩田聡さんの主に高校・大学時代をつづった書籍で、こちらも Kindle Unlimited で読むことができます。
世界中で愛されるゲームを作った岩田さんがどういった人生を送ってきたのかを知ることができます。

好きなことをずっとやっていたらこうなった

高校時代から電卓をプログラミングして野球ゲームなどを作成していた岩田さんは、大学受験も得意(好き)だった数学と物理が重視される東京工業大学へ進学します。
大学時代も高校時代から培っていたプログラミングのスキルを活かして大手企業からのシステム構築を請け負い、当時学費が年間18万円の時代に150万円も収益を得ていたそうです。

印象的なのはプログラミングを愛する岩田さんがひたすらプログラムを書いていたかというとそうではなく、高校時代は3年間バレーボール部で汗を流していたことです。
ゲーム作りに没頭するかたわら、集団行動を強いられることの多い運動系の部活動も続けていたという方は意外に珍しいのではないのでしょうか。

岩田さんの出身校である札幌南高校の同窓会にも寄稿し、時間を見つけては二次会に顔を出していた岩田さんは、「高校時代において、プログラム電卓との出会いとバレーボール部での経験が社会に出てから役立っている」と述べています。
世界的なゲーム会社を経営するためには、モノを作ることだけでなく、チームで何かを達成する、周りに驚きを与えるといったことにも楽しみを見出せる人でなければならないのでしょう。

天才と呼ばれることの多い岩田さんはご自身では「天才ではなく、好きなことをずっとやっていただけだった」と述べられています。
その熱中できるほど好きなことを常人は見つけられないのですが、常に自分を省みて、自分が好きだと思えることを一つずつ見つけていくしかないのでしょうか。

そんなことを考えさせられる一冊でした。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

勤労に励むサラリーマンを惹きつけるタイトルですが、「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」という本を読了したので、その感想です。

著者はWindows 95 のプロトタイプを設計・実装した中島聡さんです。
中島さんはマウスの右クリックやダブルクリックを現在使われている形にした方ということで、Windowsの基本的な使い勝手に大きく影響を与えました。

そんな中島さんの働き方がこの本には書かれており、エンジニアの僕としても非常に面白く読ませてもらいました。
kindle unlimited で読み放題の一冊です!)

一言で言うとロケットスタート志向の働き方

この本をまとめますと、「仕事の概要をできるだけ早く掴む。その後に詳細を詰めるようにせよ」ということだと思います。
本の中では、10日程度かかる仕事について「2日程度集中してプロトタイプを作成して、その後、より詳細な見積もりを考える」ことを中島さんは行っているそうです。

コツは最初の2日間はできるだけミーティングや飲み会などのプロトタイプ開発を妨げる要因を除き、徹底して今後つまずきそうな箇所を洗い出すところでしょう。
もしそこで、10日以上かかる要因が現れたら(依存関係や申請、サーバの用意など)いち早く上司に連絡して、期限を変えてもらうか人員を増やすかなどの対応をうかがいます。
これにより、残りの8日間はゆとりを持って仕事を行うことができます。このゆとりはミーティングや飲み会などの最初の2日間で除いてきた外部との連絡に使います。

逆に10日間を使って均等に仕事をすると8,9日目でプロジェクトの問題点が発覚し、慌てて上司に連絡してももう手遅れ状態になりかねません(これを書籍では「ラストスパート志向」と呼んでいます)。

関わったプロジェクトの成功率は3割

日頃から上記の働き方を実践している中島さんでもプロジェクトの成功率は3割と述べています。
これは働き方の問題というよりも、プロジェクトは往々にして潰れてしまうことが多い(外部的な要因など)ことを指しています。
よって、最初から細部について考えるよりもまずは大雑把に下書きを作ってしまって、それを見せてから後ほど詳細を詰めていくという方法の方が効率的でしょう。

「知ることだけでは十分でない、それを使わないといけない」

ビジネス書のあるあるですが、読んだときは「これは面白いぞ」と思っても、なかなか実践に移すことができません。
「明日から変わる!」と言っても、現に仕事を抱えている以上、それは難しいでしょう。
ただ少しずつ、さぼりながらでも試して、自分にあったやり方を見つけていけば、実践もしやすくなるのではないでしょうか。

この本はエンジニア以外の方にも向けた実践方法がまとめられているので、例えば企画の方でも参考になる一冊だと思います。